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 気候変動や戦争、格差や社会の分断など地球規模で広がる危機を乗り越えて人類は繁栄を続けられるのか――。京都大と日立製作所のチームは、AI(人工知能)を使って持続可能な未来像を予測。2050年の世界は七つに分かれる選択肢があり、そのうち「地域分散・成熟」か「グリーン成長・協調」のシナリオが望ましいとする研究結果を公表した。

 地球環境や資源の有限性に警鐘を鳴らした歴史的な研究は、1972年にシンクタンク「ローマクラブ」が当時のコンピューター技術を駆使して分析した「成長の限界(The Limits to Growth)」が知られる。

 今回の分析は、AIを駆使したその「現代版」に相当する内容という。

写真・図版
国連持続可能な開発会議(リオ+20)の関連イベントで地球をかたどった風船を持ち上げる人たち=2012年6月18日、リオデジャネイロ、小林哲撮影

2万通りの可能性から見えてきた7シナリオ

 研究チームは、先進国と途上…

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